都立高校入試の過去問は、点数を出すだけでなく、出題形式を知り、時間配分を試し、次に復習する単元を決めるために使います。1回ごとに「解く・採点する・失点理由を分ける・解き直す」まで行うのが基本です。

過去問は、最初から本番と同じ条件で解く必要がありますか?

学習段階に合わせ、内容確認から時間演習へ進める方法があります。
この記事の対象
主な対象は、都立高校の全日制・第一次募集で、東京都教育委員会が作成する共通問題を受検する中学3年生です。中学1・2年生や保護者も、準備の順序を確認するために利用できます。
一部の高校では国語・数学・英語などに自校作成問題を使用します。志望校が自校作成校の場合は、共通問題に加えて、学校別の公式問題、募集案内、学校からの案内を確認してください。定時制、通信制、第二次募集などは検査教科や時間が異なる場合があります。

自校作成問題を使う学校は、共通問題だけで対策を終えないようにします。
都立過去問を解く3つの目的

過去問の目的は、出題を知ること、時間を試すこと、復習課題を見つけることです。

点数だけでなく、失点した理由を記録すると次の勉強が決めやすくなります。
- 問題形式、設問量、記述やマーク欄の使い方を知る
- 教科ごとの時間配分を試す
- 知識不足や読み違いなど、次に復習する課題を見つける
過去問を始める前の確認
- 志望校が共通問題と自校作成問題のどちらを使用するか
- 対象年度と募集区分が合っているか
- 問題、解答用紙、正答表、採点のポイントがそろっているか
- 解いた後に採点と復習をする時間を確保できるか
- 公式ページに差し替えや訂正のお知らせがないか
過去問の基本的な使い方
1回目の解き方と制限時間
初めてその形式に取り組む段階では、時間を止めて解法や設問の意味を確認しても構いません。次の段階では教科ごとに時間を測り、仕上げでは休憩や解答用紙も含めて本番に近い条件を作ります。
令和8年度の全日制時間割では、国語・数学・英語・社会・理科は各50分です。ただし、自校作成問題や別日程では条件が異なる場合があるため、取り組む年度と志望校の公式資料を確認してください。

最初は解法確認を優先し、仕上げの段階で公式の検査時間を意識します。
採点と間違い分析
採点したら、合計点だけで終わらせず、誤答ごとに原因を一つ選びます。原因が複数あるときは、最初に直すものを主な原因として記録します。
- 知識がなかった
- 問題文や資料を読み違えた
- 解く手順が分からなかった
- 計算・転記・マークのミスがあった
- 時間が足りなかった
- 記述の条件を満たせなかった

採点後は、知識不足と読み違いを分けて記録してみましょう。

同じ間違いでも、原因によって次に取り組む教材や単元が変わります。
過去問記録表
最初は年度・教科・得点・主な失点理由・次の復習単元だけでも十分です。慣れたら時間、2回目の得点、解き直し日を追加します。
| 年度 | 教科 | 1回目 | 目標 | 時間内 | 主な失点理由 | 解き直し日 | 2回目 | 次の復習単元 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 記入 | 記入 | 点 | 点 | はい/いいえ | 知識・読解・手順・ミス・時間・記述 | 月日 | 点 | 記入 |
解き直しと2回目以降の使い方
解説を確認した後、解答を閉じてもう一度同じ手順を再現します。答えを覚えていても、根拠や途中の考え方を説明できなければ、関連単元の教科書や問題集へ戻ります。
解き直す日数を全員同じにする必要はありません。翌日、週末、次の演習前など、忘れかけた内容を自力で再現できるか確認できる日を予定表に入れます。

解説を読んだだけで終えず、自分の手順で解けるかを確かめます。
過去問はいつから始めるか
過去問を始める時期は、月だけではなく、主要範囲の学習がどこまで終わっているかで判断します。開始月について、全受験生共通の公式基準はありません。
- 基礎学習の途中:解ける大問や既習範囲を使い、形式を知る
- 主要範囲を一通り学習後:1年分を通して解き、弱点を見つける
- 入試直前:公式時間と解答用紙を使い、当日の流れを確認する

開始時期は月だけで決めず、主要範囲の学習状況から考えます。

学校行事や模試の予定も含め、復習日を確保して計画します。
過去問は何年分解くか
取り組む年数にも全受験生共通の公式基準はありません。残り時間、志望校、苦手教科、1年分を復習する時間から決めます。古い年度ほど現在の形式と異なる可能性があるため、直近年度から確認するのが分かりやすい進め方です。
- 時間が少ない:直近3年程度を、採点と復習まで丁寧に行う
- 標準的な計画:直近5年程度を目安に、弱点単元の復習を挟む
- 余裕がある:さらに古い年度や別日程を、形式差を確認して使う
上の年数は公式基準ではなく、学習計画を作るための目安です。問題数を増やすより、間違えた理由を直す方を優先する場合があります。

解く年度数よりも、1年分を分析して復習できるかを優先します。

時間が少ない場合は、直近の年度を丁寧に扱う方法もあります。
教科別の注意点
- 国語:記述条件、根拠を置いた段落、マークの転記を確認する
- 数学:途中式と条件の読み落としを分け、時間を使った大問を記録する
- 英語:リスニングを含む年度は、台本だけで先に答えを見ない
- 社会:資料の読み取りと知識不足を分け、用語だけの暗記に戻りすぎない
- 理科:実験条件、計算、グラフの読み違いを分けて復習する
点数が低かった場合
過去問の点数だけで合否は判断できません。年度によって難易度や平均点が異なり、内申点や選抜方式も関係します。同じ得点でも年度による位置付けが異なるため、公式の調査報告書で平均点を確認しつつ、失点理由を優先して見直します。
平均点は教科全体の得点状況、正答率は各問・大問の正答状況を表す別の指標です。単年度の数字だけで目標点を固定せず、志望校、内申、模試結果などと合わせて学校や指導者へ相談します。

点数が低いときは、年度の難易度や平均点も確認して原因を整理します。
公式過去問の入手方法
東京都教育委員会の学力検査問題及び正答表等の総合ページでは、年度別に基本方針、検査問題、マークシート解答用紙、正答表、採点のポイントを確認できます。令和6・7・8年度のページが掲載されていることを2026年7月27日に確認しました。
公式問題や正答表はリンク先で利用し、このサイトへ複製しません。問題が差し替えられたり、採点上の対応が公表されたりする場合があるため、保存済みPDFだけでなく公式ページの訂正情報も確認します。

共通問題の公式資料には、問題だけでなく正答表や採点のポイントもあります。

公式ページの差し替えや訂正情報を確認してから採点しましょう。
過去問を全部解いた後
同じ年度を解き直す、苦手単元の類題へ戻る、別日程の問題を形式差に注意して使う方法があります。古い問題を使う場合は、現在の出題形式や採点方法との違いを確認してください。
よくある質問
答えを覚えていても解き直す意味はありますか?
あります。答えではなく、根拠や途中の手順を自分で再現できるかを確認します。再現できない部分は関連単元へ戻ります。
最初から時間を測るべきですか?
形式に慣れていない段階は内容確認を優先しても構いません。その後、公式時間を意識する演習、本番に近い演習へ進めます。
過去問より基礎勉強を優先する場合はありますか?
主要範囲の未学習が多い場合や、同じ知識不足が続く場合は、教科書や基礎問題へ戻る時間を増やします。
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参照した公式情報
公式情報確認日:2026年7月27日。制度、検査時間、問題、正答、訂正情報は、受検年度の公式ページで再確認してください。



